〔2〕.ブーストアップ【表技編】


 

1.目的

ソレノイドバルブに接続されているゴムホース内にあるオリフィスを取り外すと最大過給圧が上昇し、それに伴いエンジン出力が向上する。すでに誰もが知る表技であるが、その具体的な方法を公開する。

 

2.オリフィスの取り外し

ソレノイドバルブはエンジンフードを開けるとバッテリーの近くにある。ソレノイドバルブから下方向に伸びるゴムホースの中にオリフィスが入っている。オリフィスの位置には黄色のマーキングがある。


ソレノイドバルブからゴムホースを引き抜いて調べたが、黄色のマーキングもオリフィスもソレノイドバルブの付近には見当たらない。ゴムホースの反対側は、コレクタータンクの下側にあるスチールの配管に接続されている。ここは配管類が込み入って作業がしずらいが、ラジオペンチでクランプをずらし、ゴムホースを引き抜いてみた。



取り外したゴムホースを調べると、スチールの配管に接続された方に黄色のマーキングがあり、その位置にオリフィスは入っていた。ゴムホースの長さは56cmだ。



ゴムホースの中に小さな鋼球を入れ、水道の蛇口に押し付けて水圧でオリフィスを押し出した。勢い良く飛び出すので、バケツに水を張って受け止める。オリフィスの材質は黄銅である。こんなチッポケな部品がエンジンの最大出力を決定しているのだ。オリフィスを取り除いたゴムホースを元の通りに接続する。


 

3.走行テスト

2速全開で走行テストを行った。加速しながら標準装備の過給圧計を見ると、針は+7の目盛のわずかに手前で安定した。オーバーシュートを含めた最大過給圧は0.9〜1.0キロくらいだろうか。加速感はそれなりに速くなった感じはするが、ビックリするほどではない。エンジンの回転はスムーズに上昇した。

 


2000/12/31

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